茨城の民話Webアーカイブ

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木比提(きびさげ)狐の恩返し

キビサゲ ギツネ ノ オンガエシ

昔話

動物が登場するおはなし|やさしい人が登場するおはなし|富を得るおはなし

原文

 昔、山根村のある人が、高浜からの帰り道に国分寺の祭りに立ち寄りました。するとそこに、2匹の子狐がカゴに入れられて見世物小屋に売られるところに出会いました。その人は哀れと思い、その子狐を買いもとめて木比提稲荷の森にいってカゴから逃がしてやりました。
 それから数年が経ちました。その人はまたこの森の近くに来る用事があり、あの狐はどうしたかと思い木比提の森にまたやってきました。すると何処からともなく、白い狐が突然現れ逆立ちして消えました。
 そして家に帰ってから夜に、お稲荷様の夢知らせがあり、翌朝夢に見たところを掘ると、一失金が一枚でてきました。その年の秋にまた、夢知らせがあり、陸稲畑の株間に光った一失金が出てきました。その後にも何度かお稲荷様のお告げがあり、とうとう金貨が百枚を超えてしまいました。
 これが世間の評判になり、とうとうこれを聞きつけた村の人たちは我先にとこの霊験あらたかなお稲荷様に講中をつくり、二斗餅を奉納して参拝したのでした。

 

市町村 石岡市
原文著者 木村 進
原文著者(ヨミ) キムラ ススム
生年 1948年
原文著者備考 昭和23年 新潟県小千谷市に生まれる
現在 茨城県石岡市在 (株)アルテック 代表
昭和49年 慶応大学工学部大学院(修士)卒
大手電機メーカで設計などに従事、定年退職後ふるさとに眠る埋もれた歴史などを掘り起こし、ブログや書籍で活動をしている。
著書に「ちいきに眠る埋もれた歴史シリーズ」がある。「ふるさと風の会」会員
原文著者 LaLa mosura
原文著者(ヨミ) ララ モスラ
原文著者備考 イラスト 現在 茨城県石岡市 在 中学生 小学6年生の11月からイラストを描き始め、絵はすべてのモノに命があり、土や水にも顔があると考えて描いている。想像の世界のキャラクターたちがカラフルに描かれた独特のイラストが評判を呼び、地元を中心に個展を数回開いている。
媒体 zine
収録資料名 石岡地方のふるさと昔話
収録資料名(ヨミ) イシオカ チホウ ノ フルサト ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 ふるさと風の文庫
民話ページ P68 〜 P69
収録資料出版社 ふるさと”風”の会
収録資料出版年月日 2016.9.1
言語 日本語
方言 標準語
備考 ¥750
収録資料シリーズ名および収録資料出版社は、標題紙による。
奥付には「風の文庫」「地域に眠る埋もれた歴史シリーズ(別冊1)」とある。

このおはなしが伝えられた地域