茨城の民話Webアーカイブ

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牛頭天王の面

ゴズテンノウ ノ オモテ

原文

那珂郡瓜連町の素鵞神社は、八〇七年の創建で、むかしから村の鎮守様として親しまれてきました。この神社には、神宝として牛頭天王という恐ろしい顔をした二つの面が残されています。
むかし、神社の祭礼にはご神体として榊に結んだこの面を先頭に村中を練り歩いたそうですが、いつの頃からか取り止め、白木の御輿に変わりました。
面は大切に神社に納められ、めったに外に出ることはありませんでしたが、村に流行病が出るたびに持ち出されるようになりました。
病人の家で、この面を迎え入れると、悪い病気が退散するというのです。
やがて、この話は近くの村々にも広まり、流行病が出たよその村にまで貸し出されました。
ところがいつからか、片方の面の行方がわからなくなってしまったのです。
それからというもの、村は日照りや洪水など、天災にたびたび見舞われるようになりました。
「こりゃ、きっと、鎮守さまの大事な面を無くしたからにちがいない。粗末にした罰が当ったんだ。」
村人たちは大いに反省し、手分けして無くした面を一生懸命探しました。
すると、村人の願いが通じたのか、無事お面を見つけ出すことができたのです。
それから、神社では二つの面を宝物ぐらに納め、貸し出しを禁止したということです。

 

市町村 那珂市
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P198 〜 P198
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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