茨城の民話Webアーカイブ

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大蛇退治

ダイジャ タイジ

原文

茨城県と福島県の境にある八溝山。
むかし、八溝の山には、恐ろしい鬼が住んでいるというので、村人たちは、怖がって近づきませんでした。
この話を耳にした池田の鏡城主・藤原富得という人が、「よし、それでは、私がその鬼を退治してやろう。」と、勇んで山に向かいました。
途中、大きな沼の前までくると、突然、強い風が吹き出し、沼のまわりの木々がザワサワと音をたて始めたのです。
何事かと、目をやると、水面に不気味な渦巻きがあらわれたのです。
近づいて、渦の中をのぞきこむと、沼の底に、真赤な口をあけ、今にも襲いかかろうとしている大蛇が見えるではありませんか。
思わず後ずさりしたその時、富得の耳に、「村人を守るため、大蛇を退治しなさい。」という神の声が聞こえたのです。
その声に奮いたった富得は、見事、大蛇を退治することができました。
その後、この大蛇のすんでいた土地を「蛇穴」というようになったということです。
同じような大蛇退治の話が、八溝山の東隣の高笹山にもあります。
この大蛇を退治したのは、那須国守須藤貞延という人で、腐った大蛇の死骸から出た油が沢に流れこんだという伝えから、「腐沢」という名が残っているということです。

 

市町村 大子町
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P178 〜 P178
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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