茨城の民話Webアーカイブ

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賀毗礼の峰

カビレ ノ ミネ

原文

むかし、天からお降りになった立速男命(別名・速経和気命)という神様が、松沢(常陸太田市瑞竜町松崎)の大きな松の木の枝分かれしたところに住んでおられました。
ところが、この神様の祟りは、非常に厳しく、里人が神様の住んでいる松の木の方に向かって、つい、立小便でもしようものなら大変—すぐにその者に神罰が下り、病気やケガに悩まされることとなり、多くの人々がいつも苦しんでおりました。
すっかり困りきった里人は、とうとう神の祟りをなくしてくれるようにと、朝延に願い出たのです。
早速、朝延から派遣された片岡の大連は、神様の前で厳かに祭礼を行い、「このあたりには、民家が多く、何かと汚れ、また目障りでしょう。神のおいでになるような所ではありません。高い山のもっと清浄な地へお移りになっていただけませんでしょうか。」と、うやうやしく申し上げたのです。
神様は、願いを快くお聞きに入れになり、賀毗礼の峰にお移りになられました。それからは、空を飛ぶ鳥さえも、この峰の上を避けて通るようになったのだそうです。
賀毗礼の峰は、現在の真弓山、高鈴山、あるいは神峰山ではないかとする説や、遺跡等から御岩山であるとする説などがあります。

 

市町村 常陸太田市
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P159 〜 P159
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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