茨城の民話Webアーカイブ

ヘッダーライン
あいうえお順検索
くわしい検索
ライン

検索結果にもどる

真弓山の白い石

マユミサン ノ シロイ イシ

原文

常陸太田市の真弓山は、むかし、源義家が山の上の権現に戦の勝利を祈って、朱塗りの弓を奉納したことから、真弓の名がついたといわれています。
この山からは、寒水石といわれる質の良い大理石が切り出され、偕楽園の吐玉泉井筒に使われていることでも知られています。
むかし、真弓山に住む天狗は、この美しい白い石が大好きで、山から持ち出す者がいると、必ずその者に仕返しをするといわれておりました。
ところがある時、大胆にも、天狗の目をぬすみ、石を掘り出して、家へ持ち帰った男がおりました。
その晩のこと、男が寝ようとすると、屋根の上で大きな物音がしはじめました。
どすん、ばたんと、何者かが屋根を踏みつけたり、叩いたりするような音がひびきわたり、その音は一晩中続きました。
(きっと、天狗様の怒りをかったにちがいない。やはり、あのうわさは本当だったのか。)
男は、恐怖と後悔で一睡もできず、夜の明けるのを待って、急いで山へ石を返しに行ったということです。

 

市町村 常陸太田市
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P137 〜 P137
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

このおはなしが伝えられた地域

資料スキャンデータダウンロード