茨城の民話Webアーカイブ

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貧乏神が福の神

ビンボウガミ ガ フク ノ カミ

原文

むかし、大竹村(現在の鉾田町大竹)に、貧しいけれど、大そう働き者の夫婦が住んでおりました。朝から夜遅くまで一所懸命働くのですが、暮らしはいっこうに楽になりませんでした。
ある晩のこと、突然、夫婦の前に、みすぼらしいなりをした老人があらわれました。
そして、「わしは貧乏神じゃ。この家にずーっと住みつくつもりだったが、お前たちがあまりに働き者なので、どうも住みにくくてたまらん。そこで、よそへいくことにしたので、お別れにいいことを教えてやろう。今夜、街道を金、銀、銅をつんだかごが通るから、竹やりで突いてみるがいい。」というと、すっと消えてしまいました。
夫婦は半信半疑でしたが神様のいうことだからと竹やりを用意して街道でじっと待っておりました。しばらくすると、貧乏神のいった通り、三つのかごが、近づいてきたのです。二人は顔を見あわせ、とまどっておりました。
そのうち、三つ目のかごも通りすぎようとしたので、男は夢中でかごに竹やりを突きさしました。すると、中から、ザラザラザラと金がこぼれおちてきたのです。夫婦は貧乏神のおかげで大金持ちになり、幸せに暮らしたということです。
大竹には、同じ内容の話で、かごではなく馬の腹を突く話も残っております。

 

市町村 鉾田市
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P128 〜 P128
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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