茨城の民話Webアーカイブ

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かあぱれ餅

カアパレ モチ

原文

むかし、涸沼川の流れが、川根(茨城町)の中央にさしかかるところに、まるで蛇のようにくねった部分がありました。そこには、主といわれる蛇がすんでいて、村の人たちから魔物とおそれられておりました。というのも、毎年、夏になると、そのあたりで水死する子供が多く、蛇のしわざと思われていたからなのです。
やはり、何人もの幼い命が失なわれたある年、村人は、たまりかねて、祈禱師に拝んでもらうことにしたのです。
すると「十二月一日に、餅をつき、子供にもたせて川に流しなさい。蛇は、子供の身代りの餅を食べるので、その子は、蛇ににらまれることはないだろう。」というのです。
いわれた通りにすると、その後、川で命を落とす子供はいなくなったのだそうです。
この話は、茨城町に年中行事として伝わっていた「かあぱれ餅」(川渡り餅)のいわれです。
このほかにも県内各地に、「かぴたり餅」(川浸り餅)、「かぴたし餅」(川浸し餅)、「かーペぇり餅」(川入り餅)などと呼ばれる水難除けや水神様を祭る行事などが残っています。

 

市町村 茨城町
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P118 〜 P118
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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