太刀割石
タチワリイシ
原文
むかし、八幡太郎義家は奥州征伐に向かう途中、黒前山(多賀郡十王町)に登り、戦勝祈願をしました。
黒前山には、そのむかし、蝦夷討伐に功績のあった坂上田村麻呂が建てたという小さなやしろがあり、義家は田村麻呂にあやかろうとしたのです。
その夜のこと、義家の夢の中に、白雲に乗った神さまがあらわれ、一振りの剣を授けていきました。
義家は、その切れ味をためすため、山中の巨石めがけて剣をふりおろしました。
すると、石は真っ二つに割れ片方は立ち、もう片方は奥州に向かってドッと倒れたのです。
これを見て義家一行は、勇み立ち、奥州に向け出発したのでした。
それ以来、この山は竪破山、竪山と、また、割れた石は、太刀割石、将軍石といわれるようになったということです。
この石は、直径六メートルにも及ぶ巨石で、その断面には五、六十人もの人が座ることができます。
市町村 | 日立市 |
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原文著者 | 染谷 萬千子 |
原文著者(ヨミ) | ソメヤ マチコ |
生年 | 1947年 |
原文著者備考 | 1947年茨城県ひたちなか市生まれ 茨城大学教育学部美術科卒 1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。 1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展 1983年 水戸で第二回個展 1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展 |
原文著者 | 茨城いすゞ自動車 |
原文著者(ヨミ) | イバラキ イスズ ジドウシャ |
原文著者備考 | 発行 |
原文著者 | 朝日広告社茨城支局 |
原文著者(ヨミ) | アサヒコウコクシャ イバラキシキョク |
原文著者備考 | 企画 |
媒体 | 図書 |
収録資料名 | ふるさとの昔ばなし |
収録資料名(ヨミ) | フルサト ノ ムカシバナシ |
収録資料シリーズ名 | 茨城の自然探訪シリーズ |
民話ページ | P99 〜 P99 |
収録資料出版社 | 茨城いすゞ自動車 |
収録資料出版年月日 | 2000.10.31 |
言語 | 日本語 |
方言 | 標準語 |
備考 | 非売品 |