茨城の民話Webアーカイブ

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作造とお地蔵様

サクゾウ ト オジゾウ サマ

原文

むかし、作造というお百姓さんが畑仕事をしていると、ガチンとくわの先に何か石のようなものがあたる音がしました。
川の水できれいに土を洗いおとすと、金色の地金があらわれ、なかなかりっぱなお地蔵様なのです。
作造は、金の地蔵ではないかと思い、よくよく見ると、ただの真鍮でつくられたものでした。
それでも、もともと信心深い作造は、屋敷内に社を建ててまつり、朝晩のおまいりを欠かしませんでした。
お地蔵様のおかげかどうか、それ以来、作造はどんどん家運が開け始め、とうとう蔵をいくつももつ、村一番の豪農になりました。
ある日、つねづね作造をねたましく思っていたものが、地蔵をぬすみだしたのです。ところが、一歩ごとにお地蔵様は重さを増していき、とうとうはこびきれずにへたばってしまいました。
この話を聞いた村人が、「作造さん、どんなものだろう。これを機会に、お地蔵様を村に寄贈して下さらんか。一人だけでなく、村中みんなにもお地蔵様の恵みをわけてもらうわけにはまいらぬか。」というと、作造は快くききいれました。
そこで、村ではりっぱな地蔵堂をつくり、盛大なお祭りをしました。しばらくすると、いつのまにか安産地蔵として評判になり、おまいりする人が後を絶たなかったということです。
これはつくば市に伝わるお話です。

 

市町村 つくば市
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P63 〜 P63
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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