茨城の民話Webアーカイブ

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金砂神社の大柊

カナサ ジンジャ ノ オオヒイラギ

原文

むかし、堀口村(現在の勝田市堀口)に住んでいた五人兄弟が、久慈の金砂神社から分祀(本社から霊を分けてまつること)し、地元に新しく神社をつくることにしました。兄弟はその記念にと、自分たちと同じ数の五株の柊を境内に植えることにしました。
しばらくして、神社も立派にできあがり、分祀祭を行うことになりました。
当日、村の人々も大勢集まり、祭事を進めていると、にわかに空が暗くなり、雷をともなったはげしい雨が降り始めました。
すると、不思議なことに、天をさくようにして黒雲に乗った五頭の竜が降りてきたのです。
兄弟も村人たちも、突然のことに驚くのも忘れてじっと見守りました。
竜たちは、それぞれ五本の柊の上に降りたち、まるで分祀祭を監視しに来たかのようでした。
村人たちは気をとりなおし、祭事を続けることにしました。
そして無事祭事が済むと、竜たちはふたたび天に昇っていったということです。
これは、堀口の金砂神社の境内に群生している大柊にまつわる話です。
直径一メートルから三メートルもある幹に、大藤がからみついている様は、まるで竜が天に昇っていくように見えるのです。
この柊は、樹齢七五〇年ともいわれ、県の天然記念物に指定さ
れています。

 

市町村 ひたちなか市
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P48 〜 P48
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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