残された三枚の鱗
ノコサレタ サンマイ ノ ウロコ
原文
むかし、額田城(那珂郡那珂町額田)に、根本彦次郎というたいそう勇気のある侍がおりました。ある夜のこと、彦次郎が有ヶ池の近くを通りかかりますと、闇の中に若い女の人が立っておりました。
(こんな時間、それも人気のないところにたった一人で何の用だろう。これは普通じゃないぞ。敵の間者が化けているにちがいない。)
彦次郎が刀を抜いて近づきますと、女の人は突然三メートルもある大蛇の姿になり、彦次郎めがけて襲いかかってきました。
長い闘いの末、彦次郎はやっとのことで大蛇をたおしました。すると、瀕死の大蛇の姿は、有ヶ池の底に沈んで見えなくなりました。
ほっとして彦次郎が地面に目をやると、足元に三枚の鱗が落ちておりました。次の日、城主にその話をし、鱗を見せますと、城主は彦次郎の勇気を誉め、その鱗を額田神社に奉納したということです。
これは額田神社に伝わる大蛇退治のお話です。
市町村 | 那珂市 |
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原文著者 | 染谷 萬千子 |
原文著者(ヨミ) | ソメヤ マチコ |
生年 | 1947年 |
原文著者備考 | 1947年茨城県ひたちなか市生まれ 茨城大学教育学部美術科卒 1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。 1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展 1983年 水戸で第二回個展 1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展 |
原文著者 | 茨城いすゞ自動車 |
原文著者(ヨミ) | イバラキ イスズ ジドウシャ |
原文著者備考 | 発行 |
原文著者 | 朝日広告社茨城支局 |
原文著者(ヨミ) | アサヒコウコクシャ イバラキシキョク |
原文著者備考 | 企画 |
媒体 | 図書 |
収録資料名 | ふるさとの昔ばなし |
収録資料名(ヨミ) | フルサト ノ ムカシバナシ |
収録資料シリーズ名 | 茨城の自然探訪シリーズ |
民話ページ | P27 〜 P27 |
収録資料出版社 | 茨城いすゞ自動車 |
収録資料出版年月日 | 2000.10.31 |
言語 | 日本語 |
方言 | 標準語 |
備考 | 非売品 |