雷を蹴り上げた観音さま
カミナリ オ ケリアゲタ カンノン サマ
原文
むかし、九州のあるところに、極道者の息子と信心深い母親が二人で暮らしておりました。ある夏の日、ひどい雷雨になりました。その日もまた息子は遊び歩いており、母親は一人で日頃大切にしている観音様を拝んでおりました。
すると、ガラガラドカーンとものすごい音がして、屋根を打ちぬき、雷が落ちてきたのです。
母はもうだめかと観念しました。
でもどうでしよう。みると小さな観音様が左足で、大きな雷様を蹴り上げていたのだそうです。
それ以来、その観音様は「蹴上げ観音」といわれるようになりました。雷の一件より改心した息子は、観音様を背負い日本国中を修業に歩き、水戸の神応寺に立ち寄り、この観音様をおいて立ち去ったといわれています。
市町村 | 水戸市 |
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原文著者 | 染谷 萬千子 |
原文著者(ヨミ) | ソメヤ マチコ |
生年 | 1947年 |
原文著者備考 | 1947年茨城県ひたちなか市生まれ 茨城大学教育学部美術科卒 1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。 1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展 1983年 水戸で第二回個展 1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展 |
原文著者 | 茨城いすゞ自動車 |
原文著者(ヨミ) | イバラキ イスズ ジドウシャ |
原文著者備考 | 発行 |
原文著者 | 朝日広告社茨城支局 |
原文著者(ヨミ) | アサヒコウコクシャ イバラキシキョク |
原文著者備考 | 企画 |
媒体 | 図書 |
収録資料名 | ふるさとの昔ばなし |
収録資料名(ヨミ) | フルサト ノ ムカシバナシ |
収録資料シリーズ名 | 茨城の自然探訪シリーズ |
民話ページ | P22 〜 P22 |
収録資料出版社 | 茨城いすゞ自動車 |
収録資料出版年月日 | 2000.10.31 |
言語 | 日本語 |
方言 | 標準語 |
備考 | 非売品 |