ダイダラボッチ伝説
ダイダラボッチ デンセツ
伝説
その他
再話文
大昔、このあたりにはダイダラボッチという大きな男がいたそうです。
昔は今より空の高さが低かったそうで、ダイダラボッチが低い空を持ち上げて今の高い空を作ったそうです。他にも山があって日当たりの悪い村の人たちのために、山をどかしてあげました。お腹が空いたら、海の水を手ですくって、魚や貝を一気に食べては貝殻や骨をペッ、と吐き出しました。すると貝塚という小高い山ができました。
ある日ダイダラボッチは「筑波山と富士山の重さ比べをしよう!」と思い、てんびん棒に筑波山と富士山とを載せました。ダイダラボッチは「エイッ」と力を込めててんびん棒を肩に担いで持ち上げました。でも一向に持ち上がりません。もう一度力を込めて「エイッ」とてんびん棒を担ぎ上げました。するとてんびん棒は無事持ち上がったのです。
ところがです。なんと筑波山をぶら下げていた縄があまりの重さに「ブチッ」と切れてしまったのです。筑波山はそのまま地面に「ドーーーーーーン!」落っこちてしまいました。そして筑波山は二つに割れてしまいました。その時の足跡が、石岡市の代田(だいだ)ってところに残っています。代田はまわりのところより少し低く、足跡のかたちをしています。地元の人たちは、ダイダラボッチの足跡だと信じていて、今でも毎年8月16日のお盆の最後の日にダイダラボッチのかたちをした大きな人形を作って祀っているそうです。
市町村 | 石岡市 |
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媒体 | 口承、口伝 |
収録資料名 | 本アーカイブのための書き下ろし |
収録資料名(ヨミ) | カキオロシ |
収録資料出版年月日 | 2019.2019.03.04 |
方言 | 標準語 |
このおはなしが伝えられた地域