常陸国風土記を訪ねる

新治郡衙跡(にいはりぐんがあと)

常陸国新治郡の役所跡。古郡という地名が示す通り、古代(律令制下)の役所が置かれた地である。地方官衙遺跡として、昭和16(1941)年から調査がなされ、倉庫跡など整然と建ち並ぶ51棟もの建物遺構が確認された。文献記載の記事を考古学調査によって解明した先駆的な遺跡として著名である。昭和4(1929)年には、地元の藤田清により遺跡保存の顕彰碑が建てられている。

指定の種別 国指定史跡
市町村名 筑西市
所在地 筑西市古郡180
担当課 筑西市教育委員会生涯学習課
電話番号 0296-22-0183
参考URL 筑西市ホームページ
常陸国風土記の記載内容
『類聚国史』の記載記事

弘仁八年冬十月癸亥。常陸國新治郡灾。燒不動倉十三宇。穀九千九百九十斛。(弘仁8(817)年、常陸國新治郡で火災があり、不動倉13棟と穀9990石を焼失した。)郡衙跡の発掘調査により、この記事を裏付ける南北に整然と並ぶ13棟の建物跡が確認された。また、火災で焼失した建物の炭化材と多くの焼けた米(炭化米)が出土した。