茨城の民話Webアーカイブ

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めつぶれ観音

メツブレ カンノン

原文

むかし、徳一大師というお坊さんが、筑波の中禅寺を中心に仏様の教えを説いてまわっていました。
ある日、大師が布教のため、孫根(現在の桂村孫根)まできた時のことです。
大きな岩壁を見つけると、ここに観音像を刻み、人々を不幸から救おうと思いつきました。「一番鶏が鳴くまでに完成させますから、どうぞ私の願いをかなえて下さい。」と願をかけて、その岩壁に観音像を彫り始めたのです。
大師は、夜も眠らず、一心不乱に彫り続けました。
ところが、あと片方の目を彫れば完成というところまできて、とうとう一番鶏が鳴きだしてしまい、大師は、観音像を完成させることができませんでした。
そのため、この観音像は、「目つぶれ観音」とよばれるようになりました。
その後、この村は、観世音村と名を改め、観音堂の前を流れる川も、観世音川といわれるようになりました。
そして、この川の水が流れこむ水田の蛭は、観音様のお使いで、けして人の血は吸わないともいい伝えられています。
この観音像は、十一面観音で、現在は安産の仏様として、毎年3月18日が縁日となっています。

 

市町村 城里町
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P43 〜 P43
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

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