〈文化イベント情報〉茨城県北芸術祭に行ってきました
9月17日(土)から開催されている「 KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」に行ってきましたのでご紹介します。展示会場は五浦・高萩海浜エリア、日立駅周辺エリア、 奥久慈清流エリア、常陸太田鯨ヶ丘エリアの4エリア(茨城県北6市町)です。
今回は、県北山側の奥久慈清流エリア常陸大宮市に行ってきたので作品の一部をご紹介します。
旧美和中学校
まず、向かったのは「旧美和中学校」です。八溝山系の山々に囲まれた自然豊かな旧中学校で、2015年3月に廃校になった校舎には生徒たちの息吹が今でも感じられます。

○Sound of TapBoard(ハッカソン)
タップボードの上で足踏みし、聞こえる音を楽しんでください。作品にはセンサーが仕込まれ、参加者はモニターを使って様々な音を選択することができます。

○落合陽一
超音波の周波数によって極薄のシャボン膜を微細に振動させることで、映像の投射を可能とする画期的な作品です。

○CALAR.ink(ハッカソン)
旧音楽室が、不思議な世界に変貌する体験型作品です。空間を順番に巡るとカラフルな映像が次々と現れ、空間全体がインタラクティブ(双方向的)な「絵本」となり、ストーリーが展開します。

○鈴木浩之+大木真人(公募)
地域の人々とともに、大地に星座を描くという壮大な参加型プロジェクトです。JAXAの地球観測衛星「だいち2号」が県北地域を撮影するタイミングで複数の電波反射器を設置し、大地に散らばる星のような風景を記録する仕組みを利用したものです。

○イザベル・デジュー
理科室では、標本や実験器具、地域の植物などを活用したインスタレーションが、調理室には、スライスした地元の野菜を観察するための望遠鏡が置かれます。温室では雑草が育ち、隣には虫のための「バグ・ホテル」が登場します。

○magma
入学から卒業するまで入る機会がほぼない校長室、暗い空間に偉人のロボットや肖像画が並び音や光や動きを発します。magmaは2階の木の部屋も変貌させています。校舎の各所にもオブジェが点在しています。

○山本美希
山本美希の長編漫画『爆弾にリボン』。山本の作品の中では最初に単行本が出版されたもので代表作の1つです。県北芸術祭では、その原画を特別編集し、教室で展示します。

旧家和楽青少年の家
次に向かったのは「旧家和楽青少年の家」です。学校の集団宿泊などで使われていた施設で、ホールの天井は青と白の幾何学模様で印象的です。
○ザドック・ベン=デイヴィッド
砂の上には、黒い林のような風景(ブラックフィールド)が広がっています。一つひとつが小さく繊細な金属製の草花の切り抜きで構成されており、その数は約27,000本。

○ワン・テユ
開放的なガラス張りの吹き抜け空間にあらわれた大きなバルーン。外から見たり触るだけでなく、内部に入ることができます。

○タワッシャイ・プンサワッ
三角錐の形をした彫刻は、30°、60°、90°の角を持つ三角定規の形が基礎になっています。そして、展示場所である旧家和楽青少年の家の緯度と経度から軸の傾きを割り出して作品は作られました。

○マシュー・ジェンセン
展示されている大きな写真は、県北地域を流れる久慈川の太陽の反射を上空から捉えたもの、そして、これまで世界各地で撮影された同シリーズの写真作品です。また、展示場所周辺の散策から発見されたものも同会場にインスタレーションされます。

道の駅常陸大宮かわプラザ
次に「道の駅常陸大宮かわプラザ」に向かいました。関東屈指の清流・久慈川のほとりにある涼やかな道の駅で、地産の野菜や山菜、特産品などが手に入ります。
○塩谷良太
展望デッキに陶器の彫刻群が加わりました。丸みを帯びた川底の石のように、サイズも色も質感も様々です。作品には直接触れていただけます。

茨城県北芸術祭は11月20日(日)まで開催されています!足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳細はこちらをご確認ください→茨城県北芸術祭公式サイト