茨城の民話Webアーカイブ

ヘッダーライン
あいうえお順検索
くわしい検索
ライン

検索結果にもどる

駒渡

コマワタリ

原文

茨城町の中央を横切って流れる涸沼川の中流左岸に駒渡というところがあります。
現在は、川をはさんで田園が広がっていますが、むかしは、一面に葦やススキ、雑草が生い茂る原っぱでした。
ある日のこと、そこへどこからともなくまっ白な馬が一頭やってきて、村人たちを不思議がらせました。その姿はとても神々しく、近寄りがたい輝きをもっていました。村人たちは、口々に「こんな馬、今までに見たこともねえ。きっと神様がおつかわしになったに違いねぇ。」とうわさし、この神馬をあがめ、神社を建てて大切にまつりました。
そんなことからこのあたりの地名を駒(=馬)が渡ってきたところで駒渡、神社は神馬をご神体としたので駒形神社と名づけたといわれています。
ある時、神社に盗人か入り、お賽銭に手をつけるばかりでなく、白馬のご神体までも盗みさろうとしました。
盗人は、白馬の足をつかんでひっぱろうとしましたが、どうしたことかビクともしないのです。
そこで渾身の力をこめてグイとひっぱると、何と白い足がボキッと折れてしまいました。神罰をおそれてか、盗人は、盗んだお賽銭をおいてあわてて逃げさったということです。
そして駒渡では、ご神体が白馬ということから、白いものをけがすことをさけ、白い毛色の馬はもちろんのこと、にわとり、うさぎにいたるまで、白い動物は一切飼わなかったと伝えられています。

 

市町村 茨城町
原文著者 染谷 萬千子
原文著者(ヨミ) ソメヤ マチコ
生年 1947年
原文著者備考 1947年茨城県ひたちなか市生まれ
茨城大学教育学部美術科卒
1973年から1999年まで約26年間朝日広告社茨城支局に勤務し、新聞広告他制作を担当。1981年から茨城の自然探訪シリーズ「ふるさとの昔ばなし」を制作。現在も継続中。余暇には、旧姓岩谷萬千子で版画・アクリル画の政策に取り組む。
1977年 日本板画院展新人賞受賞 水戸で第一回個展
1983年 水戸で第二回個展
1990年 いすゞギャラリーで「ふるさとの昔ばなし」版画展
原文著者 茨城いすゞ自動車
原文著者(ヨミ) イバラキ イスズ ジドウシャ
原文著者備考 発行
原文著者 朝日広告社茨城支局
原文著者(ヨミ) アサヒコウコクシャ イバラキシキョク
原文著者備考 企画
媒体 図書
収録資料名 ふるさとの昔ばなし
収録資料名(ヨミ) フルサト ノ ムカシバナシ
収録資料シリーズ名 茨城の自然探訪シリーズ
民話ページ P80 〜 P80
収録資料出版社 茨城いすゞ自動車
収録資料出版年月日 2000.10.31
言語 日本語
方言 標準語
備考 非売品

このおはなしが伝えられた地域

資料スキャンデータダウンロード