鳥追い
鳥追いは特に農村地帯独特の行事、祭りでもあった。農作物の害虫駆除、五穀豊穣などの祈願が目的とされた。特に子供たちの正月行事として、当地区では昭和25年~30年頃までは盛んに行なわれていた。鳥追小屋は一週間前から、子供頭が先になり孟宗竹で骨組みを作り周囲をハガラやわらで囲む。正月14日夜に燃やすのだが、当日の朝から正月の飾り物、門松、しめ縄、古いお札などを集め各家々を廻る。集めたものを小屋に納め、子供頭が小屋に大をつける。火がついた小屋を囲んで、白膠木の木で叩き枠を作り(サイノカミ)赤い鉢巻きをして、大声で(ワーホイダ ワーホイダ 今夜はどこのワーホイダ、かまくら様のワーホイだ、されば行って授けましょう・・・)と叫ぶ。この後、その棒の先を火あぶりで焦して家に持ち帰り、庭の果樹木をたたく。果樹木をたたきながら今年は実をつけるか、つけぬか・・・沢山実がつきますように~と豊作を祈る。これらの行事は昭和50年頃から各地区共々完全に絶えてしまった。最近になり又復活して子供会行事などで行なっている地区もある。廃絶。[出典:茨城県教育委員会編2010『茨城県の祭り・行事-茨城県祭り・行事調査報告書』]
読み仮名 | とりおい |
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市町村名 | 鉾田市 |
活動実施場所 | 旧大洋地区 |
ジャンル | 年中行事 |
行事日 | 1月 |
季節 | 冬 |