いばらきの伝統文化

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№19 古河神楽保存会 親子教室

 

茨城県古河市で神楽の継承に取り組まれている古河神楽保存会親子教室さんにお話しを伺いました。

起源は江戸中期 古式の作法と舞を現代に継承する

古河神楽の継承する「永代太々神楽」は江戸時代中期 享保10年(1725)に伝えられてきた、出雲流の神楽で日本神話を題材とした十二座の舞で構成され、民衆の安寧を願いご神前にて奉納して舞うものです。
全座舞うと四時間もかかる長時間の神楽です。毎年4月第二日曜日には雀神社、第三日曜日には鶴峯八幡宮の例祭に奉納し、秋には11月23日新嘗祭に奉納しています。

 

 

当地に伝わる神楽は近郷近在の神職達で奉納して来ましたが、継承が困難になった事から昭和4年新郷村中田地区において中田神楽保存会が結成されました。後により広く後継者を求める事から古河神楽保存会と改称し会員の拡大を図っています。
江戸時代享保10年から伝承されている古河神楽、神々が国を創り固め成し、「国土安寧」と「五穀豊穣」を願う舞は古式の作法とその舞を継承しています。現在保存会会員は24名、顧問5名、下部組織に伝統文化こが神楽親子教室があり34名が加入し内15~16名は子ども達です。
伝統文化の奉納舞を始め、民俗文化として古河市民文化祭など県内のみならず関東の近隣県で開催されるイベント等に出演し、親しみのある伝統文化の発展を目指し活動しています。主演イベントは古河神楽を継承し広められるような、会として意義のあるイベントであることを重要視しています。

伝統文化の担い手を求めて

神楽の担い手募集の為、鶴峯八幡宮のホームページに神楽の紹介をしています。あくまで神に奉納する文化なので本分を理解した上、古河市内の方で歴史を重んじ郷土の伝統文化に興味のある方、活動して頂ける方が望ましいと思っています。

 

 

保存会では後継者不足を解消するため、6年前から市内小学校で 観て・触れて・感じる郷土文化の出前教室「地域の伝統文化を学ぼう」を開いています。又、同時期から親子教室を開催し、親子での神楽体験を通じて家族で神楽に興味を持っていただき、市民文化祭等に公演して地域の文化財を発展させる取り組みをしています。
歴史・文化は生活していく上で大事なことです。それを正しく継承していくためにも、幼いころから体で覚え、身につけることが必要です。今後も文化財保護の立場から行政とも連携を図りつつ、日本の固有の文化・地域文化を広めていく活動をしていきたいと思っています。